疾患の概要

  • ウォルフラム症候群は、糖尿病・視神経萎縮・尿崩症・難聴などを特徴とする、非常にまれな遺伝性疾患です。
  • 中枢性尿崩症(DI)、糖尿病(DM)、視神経委縮(OA)、感音性難聴(D)の略称からDIDMOAD(ディドモアド)症候群とも呼ばれます。
  • 典型例では10歳前後で糖尿病が発症し、その後視神経萎縮による視力障害が進行します。
  • 進行性で、内分泌・神経・尿路など複数の臓器に影響が及ぶ全身性疾患です。
  • 根本的な治療法はまだ確立されていません。各症状に合わせ対症療法がおこなわれています。

症状

ウォルフラム症候群は多臓器に影響するため、症状は多岐にわたります。

■ 主要な症状

  • 糖尿病(若年発症、インスリン依存)
    典型例では10歳前後(通常30歳未満)で発症します。
  • 視神経萎縮(視力低下・視野障害)
    徐々に進行し、失明に至ることもあります。

■ よくみられる合併症

  • 感音性難聴
  • 中枢性尿崩症(口渇・多尿)
  • 尿路異常(水腎症、尿管の拡大、無力性膀胱など)
  • 神経症状(脳幹・小脳失調、ミオクローヌスなど)
  • 精神症状(抑うつ、情動障害など)

症状は個人差が大きく、すべてが起こるわけではありません。

診断

診断は、臨床症状+遺伝子検査を組み合わせて行われます。

■ 診断基準

主要項目(下記の主要項目を2つ以上満たすことにより診断されます。)

  1. 若年発症の糖尿病(通常30歳未満で発症)
  2. 視神経萎縮
  3. WFS1 遺伝子変異の証明

参考項目

  • 感音性難聴
  • 中枢性尿崩症
  • 尿路異常(水腎症、尿管の拡大、無力性膀胱など)
  • 神経症状(脳幹・小脳失調、ミオクローヌスなど)
  • 精神症状(うつ、情動障害など)

■ 検査

  • 血液検査(血糖、腎機能、電解質)
  • 眼科検査(視神経の評価)
  • 聴力検査
  • MRI(脳幹・小脳の変化確認)
  • 遺伝子検査(確定診断)